第5章 .綺麗な花には刺がある
実力テストが終わり、バスケ部の練習が再開された。
が、火神は練習に参加出来ないようだ。
(当たり前か
流石に対秀徳戦、跳びすぎたもんね)
アタシが練習を観ているのは入口から離れたドアだ。
ドアには小窓があって、体育館からコチラを見ると暗いのでよく見えない仕組みになっている。
バレないように、バレないようにといつも気を張って観ている。
そう、気を張っ…「わんっ」
「……ぃっやあああああああああぁぁぁぁ!!!!」
…その先の記憶が無い
気がついたら保健室にいた。
「……」
カーテンを開けて辺りを見渡すと、保健医は居ないようだった。
(布団……このままでいいんだっけ
そういえばどうやってココまで来たんだろう)
取り敢えず机の上にあった健康チェックプリントなるモノに色々書き込んで去ることにした。
(あ)
まだ去ってませんよ。
机の上に監督さんらしき人のメアドを発見。
メアドの下に、相田リコと書いてある。確か、本当に記憶違いでなければ監督さんの名前だ……ったハズ
(なんだコレ大丈夫なの個人情報)
(取り敢えず電話するか、きっと運んでくれたのバスケ部だこのパターンは)
(あぁ、最悪)