第1章 .袖振り合うも多生の縁
___私立誠凛高等学校
時期は春。
桜は満開空は晴天
まさに、入学式日和だ。
(これで静かだったらどんなにいいか……)
正門前、部活勧誘や登校する新入生でごった返すココは例えるなら駅のホーム。
朝、一番混む時間に電車で登校し、やっとついたと思いホームに出ればまた人の波に押される。そんなイメージ。
別に賑やかなのが嫌いなわけではない。
人酔いするとかいうコトもない。
だが目的地になかなかたどり着けないのはイヤだ。ムカつく。そこをドケ。
アタシはこんな人間なのだ。
日本で生まれ、両親は幼い時に離婚。
母の親戚が住んでいるアメリカへ引越し小学校のすべての過程を終えると日本に帰国。
忙しい人生だな…と他人事のように思いつつ地元の中学に入学後、母がまさかの再婚。相手は元父。
なにこれ今どきマンガでもないわそんな展開。
そんな時に決定した元父…ではなく父の転勤。
行き先はアメリカ。
……アタシのコトはいいのでどうかお2人はラブラブ新婚(?)生活をあっちで楽しんで来てくださいサヨウナラ。
そんなこんなで始まった一人暮らし
いや親軽すぎだろとかいうツッコミは無しね。
ちゃんと1ヶ月話し合った結果。
まぁ中学では色々あって、今日から高校生。
とある日本の、とある東京の、とあるバスケ部でおこる非日常を、変えられなかった過去を、未だ分からぬ未来を、アタシの目で、見ていこう。そんな決意をする、とある高校生の話。
そんなアタシの名前は____
白金ひかり