第3章 .身長高雄
(10時からか)
今日は5月16日
誠凛がIH予選1回戦目を戦う日だ。
相手は新協学園高校。
授業中に寝る頻度が多くなった火神大我と黒子テツヤをみて気になり、部活を見に行ってみれば(毎日見てるという訳では無い。アタシも暇じゃないから)IH予選のために練習をきつくしていることを知った。
という訳でどうせ知ってるんだからしょうがない、見に行ってやろうぐらいの気持ちで今日は彼らを応援しに来たのだが、
(相手でかすぎ…)
アタシの推測2メートル弱ってところ。
周りも新協の助っ人外国人のでかさに驚いている。
(初戦から大丈夫?)
誠凛の強さは練習を見ていて何となくわかる。
だが試合では練習での力量関係なく予想以上の力を発揮する選手や逆に力を全く出せない選手がいる。
しかし彼らの今回の相手は高さを武器とする選手。
高さは力ではどうにも出来ないし何よりバスケは高い者が有利となるスポーツだ。
(うわ、黒子テツヤと並ぶとまるで親子…)
コート内で何やら揉めだした身長高雄(名前知らないからそう呼ぶことにした。以下高雄)と誠凛。
高雄は黒子テツヤを軽々と持ち上げていた。
そうこうしている内に試合は始まった。
ジャンプボールを取ったのは高雄でついでに先制点もカレが決めた。
(今の動き…ノーフェイク。火神大我を舐めてるのかそれとも……)
高雄は次にメガネサン(誠凛のメガネの人。)のシュートをブロックした。
(やっぱりこの武器に勝つには何か対策を考えないと)
とか考えている間にも高雄はミスを連発。
理由は明白だ。
高雄をマークしている火神大我の動き
(いい動きだ。
例えブロック出来なくても打ちづらくしちゃえば点は入らないし、相手のモチベーションも確実に下がる。)
火神大我のマークが効いたのかその後も高雄はシュートを外す。
(次はこっちが反撃する番だな)
コートの中の選手もそう思っていたのか黒子テツヤのパスがまわり火神大我がダンクをキメた。
続けざまに黒子テツヤがスティールしたボールを火神大我がダンク。
(なかなかやるな)
そんな感じで第1Qは誠凛リード、第2Qは黒子テツヤを引っ込めて再開された。
(そろそろ相手も本気になってくる頃、誠凛、油断したらダメだよ)