第2章 .噂をすれば影がさす
授業中
隣の席の火神大我が、いきなり教師の頭を鷲掴みにした。寝ぼけていたようだ。
(え、ちょ)
流石に笑う。
隣で、至近距離で、アリーナ席でこんな事を見せつけられてしまったら。
「ふふ」
今のアタシに悪気はないんだ。
幸い授業態度のいいアタシはただ睨まれただけで何も咎められずに済んだ。
因みに隣のカレは職員室に呼び出されていたかっこ笑い
(それにしても珍しく斜め後ろの黒子テツヤも寝てるな…)
(昨日は体育館を見に行っても誰もいなかったし、てっきり部活は休みだと思ってたけど…もしかしたら練習試合だった、とか?)
それほどハードな試合をしたのか、次の時間もその次の時間も2人は寝ていた。
「ふふ」
因みにアタシの笑いも止まらなかった。