第2章 助けてくれた彼
なんて後悔しながら歩いていると白猫を見つけた。
「わぁ…かわいいッ…」
猫なんて、幼い頃に見て以来絵本でしか見てなかったから珍しくて仕方なかった。
しゃがんでネコの頭を撫でてやると気持ちよさそうに目を細める。
「よしよし…これから、街に行ってくるね」
「ニャー」
私は、ネコとお別れをしてまた歩き進める。
少し歩き進めると、花壇に綺麗な花が咲いていた。
「わぁ…綺麗……」
ずっと家にいた私にとっては、全てが新鮮で興味があった。
「お嬢ちゃん、よかったらお花持っていくかい?」
声をかけてくれたのは、優しそうなおじいさん。
きっとこの花壇の持ち主だと思う。
「え、でも…」
「いいんだ。最近なら花に目もくれない子が多くてね、お嬢ちゃんみたいな子に貰ってもらえると嬉しいってもんだ」
そういっておじいさんは歌壇の花を摘んで、枯れないように用意してくれた。
私は、その花を自分で持っていたかごに入れる。
「ありがとうございます」
「あぁ、大事にしてやってくれよ」
「あ、あの…街にはどう行けば…」
「ここをまっすぐ行けばすぐ着くよ。気をつけてなぁ」
「はい!ありがとうございます!!」
私は、おじいさんと別れ足早に街へ向かった。