第1章 今まで
軽く寝て、お昼ご飯を食べて、読書して…
いつもと同じ繰り返しをしていると、バンが帰ってきた。
「ただいま♪」
「バン、おかえり」
バンはいつもの調子で私のことを抱きしめる。
けど、その行動はあくまで妹としてのハグ。
恋愛感情はない。そんなことわかっている。
「お、今日も残さず食えたんだな♪」
「うん、美味しかったよ」
「よかったよかった♪夜ご飯いるか?」
「あ、いらないかも?お昼ご飯がまだ…ちょっと」
「そぉか♪」
バンは昔から変わらないなぁ…
小さい頃からよく私のことを面倒見てくれてるよね。
「バン、いつもありがとうね」
「いきなりどした♪♪」
「ううん、言いたくなっただけ」
この時間が一番幸せな時間で…
明日なんて来なきゃいいのにって思う。