第5章 混乱する気持ち ◎
「なんかね、好きかわかんなくなっちゃった」
「まぁ、そーゆーときもあるよな」
メリオダス、にししと笑いながら私のことを見る。
メリオダスは、いつもそう。
私の言うことを否定しない。
間違ってることは間違ってるっていうけど、
基本的には私の言うことにうんうんと聞いてくれる。
いつの間にか私は、メリオダスという存在が無くてはならない存在になっていた。
「あ、メリオダス…お昼食べる?今日はシチューなの」
「食う!あ、俺用意するよ」
バンが作ってくれたシチューをメリオダスが2人分盛りメリオダスとお昼にする。
バンの料理は、ちゃんと味がした。
無味なんかじゃなかった。
優しくて暖かい味だった。
「おいしい」
「うめぇーな!これ、お前の家のやつが作ったのか」
「そーだよ」
バンのことを褒められるのはなんだか嬉しかった。
まるで、自分のことのように。