• テキストサイズ

わたしの罪

第4章 家という名の檻



次の日、
目が覚めた時にはバンはいなかった。

「はぁ…」

だるい体を起こして、朝ごはんを食べる。

また、味がしない。
バンの料理が味しないのかと考えたこともあるけど、バンに限ってそれはない。
幼い頃、一緒にご飯食べてたときは確かに味がしたもん。

「コホッ……コホッコホッ」

咳が止まらない。
ちょっと、熱もあるみたいだし…
今日は黙って寝てようかな。

薬も飲み終え、家を初めて出た日に買った本を開く。
騎士と女の子のラブストーリー。

すっかり、面白くて…
午前中のうちにすべて読み終えてしまった。

「ん~っ、面白かった」

彼氏が騎士だったら、守ってもらえて…
そばにいてくれるなんて…すごく幸せなことだと思う。

騎士……メリオダス。

いつの間にか、小説の中の騎士をメリオダスと置き換えてみていた。なにしてるんだ、私は。

もう会えないんだから、メリオダスのことは忘れよう。

でも…この続きはちょっと気になる。
バンに買ってきてもらおう。

それくらいは、いいよね??
本の中くらいは幸せになってもいいよね?
/ 52ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp