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城宮家と兄妹
第2章 ‐1‐
「そろそろ行こう、しーちゃん」
愛澄ちゃんが声を掛ける。
もう7時半。
「お兄ちゃん!行くよー!」
「おーう」
学校に登校する時は必ずお兄ちゃんと愛澄ちゃんと一緒。
お兄ちゃんの過保護さからというか、過去のトラウマのせいだ。
「行ってきまーす」
私はこの城宮家の一員として馴染めてるのに。
お兄ちゃんだけはまるで他人みたいに振る舞ってる。
「今日は体育、ダンスだね~!」
「私、ダンス苦手なんだよね~」
この当たり前の風景も、
お兄ちゃんにとっては受け入れ難いのだろうか。
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