第2章 ‐1‐
そうだった。
あの目覚まし時計、壊れてたんだった。
買い直しておかないと。
「なんか、すっげぇ物音に起こされたんだけど」
眠そうにリビングに入って来たのは、次男の剣志さん。剣くんって呼んでる。
見た目、すっごくヤンキー。
いや、口調もかな。
「あ、ごめん。剣くん、それ、私」
「てめぇか。静かに起きれよ」
実は剣くん、私には凄く優しい。
だから剣くん大好きなんだ~♪
「びっくりし過ぎてベッドから転げ落ちたんだよねー?しーちゃん」
「も、もう!!愛澄ちゃん、それ内緒!」
だって恥ずかしいじゃん。
高校1年生になってベッドから転げ落ちるなんて。