第5章 ‐4‐
「諄季、お前いい加減にしろよ。
詩乃はお前の妹でもお前の物じゃねぇんだよ」
「お前には関係のないことだ。」
お兄ちゃんの顔がだんだん歪んでいく。
怒って、る....
これはまずい。
「関係ある、家族だから」
「お前なんかは家族じゃない。
詩乃の家族は俺だけだ!!!」
お兄ちゃんは息を荒くして、
必死に怒りを抑えてる。
だけど剣くんは引き下がろうとはしない。
「そうかよ。
だったら出て行けよ」
「剣くん!!!」
「....」
お兄ちゃんは悲しい顔をして、
黙って家から出て行った。
どうして、
どうして、こんなことになるの....?