第3章 ‐2‐
「え、あ...。実は昔、会ったことあったよーって」
「え、そうなの?そういえば、しーちゃんって施設...だったもんね」
ちょっと申し訳なさそうに施設の部分を小さく言う怜奈。
「あはは、うん、そうだよ」
明るく笑い飛ばす。
別に施設に居たからって、悲しいことはない。
「へーえ、美堂先生とねぇ。しーちゃんって、なんか周りイケメン多くなーい?」
「そ、そうかな...」
別にそういう目で見た事ないからよく分かんないけど。
そうなのかもしれないなぁ。
「しーちゃん、」
「へ?」
「ふふ、美堂先生が手招きしてるよ~」