第2章 ‐1‐
「もーダルい」
徹平くんが体育館から出て行こうとする。
ちょっと授業中!
「しーちゃん、捕まえてきてよ...」
心の折れた怜奈がやって来た。
「うん!2人はダンス考えてて!!」
仕方ない。
あのグレた徹平くんを連れ戻してやんなきゃ。
変な責任感を感じた私は立ち去る徹平くんを追いかける。
「ちょっと徹平くん!授業中だよ、真面目に受けなよー!」
「うるせぇなー、別にすぐ終わるんだから良いだろ」
「ダメだよ!」
無理矢理でも連れ戻してやる。
私は徹平くんの腕を掴み、みんなのところへ引っ張ろうとする。