第2章 ‐1‐
『詩乃ちゃんっ』
「なあに?」
みちるくんが居なくなったあと、クラスの女の子らが寄って来た。
『みちるくんって、彼女いるのかな』
「え?彼女?うーん、どうだろう...」
みちるくんってあんまりそういう話はしないから知らないんだよな....
「居ないと思うけど...、実はあんまり知らないんだー。ごめんね」
『う、ううんっ。気になっただけだから!!ありがとう、詩乃ちゃんっ』
好きなのかな。
まあ、他の人から見たら明るくてカッコイイ先輩なんだろうから。
みちるくん、そこんところは鈍感だから気づかないんだよなあ。