第11章 もう1度振り向いて
結城side
「俺何かしたか?」
「さぁ……あ!佐藤!俺とコイツそこに入れといて!」
「あ?どこに入れたんだよ。」
「騎馬戦。」
「はぁ!?」
今、クラスの男子で運動会の競技を決めている。
1ヶ月後は運動会がある。
しかも俺上になってるし。
「何でだよ!俺出ねぇって!」
「いや、1人1つは出ないといけねぇから。あとは走るのばっかだし、お前下出来ねぇだろ?足怪我してんだから。」
「まぁ……そうだけどよ……」
「……俊くんにいい所見せて振り向いてもらえるかも?」
っ!
そうだ!和也、コイツほんといいヤツだ!!
「和也ーー!お前本当最高!いい親友持てて良かったぁ!」
「うっさ!鼓膜破ける!」
よし!これで俊に振り向いてもらう!
あ……そう言えば……
「お前、由衣とはどうなったんだよ?」
「は?どうって……話聞いただけ?」
なるほど、また上がって言えなかったんだな。
「なんだよ?」
「いや……」
一応応援してんだけどな……
この2人なら上手く行くと思うんだけど。