第6章 我慢……
和也side
最近、俊くんの様子が変だ。
ボーッとどこか見つめたり、急に抱きついたり。
まぁ、結城がいないのが原因なんだろうけど。
寂しくなったりするのかもな。
仕方ないのだろう。
お互いが好きなんだ。
昨夜、俊くんの腕の火傷を見た。
かなりの跡だった。
けど、だいぶ、治っているようだ。
少し安心した。
火傷の跡はなかなか治らねぇしな。
「和也さん、寝ないんですか?」
「あ、うん。髪ちゃんと乾かしたか?」
そう言って俊くんの頭を撫でる。
「うん!////」
「……俊くんさ、俺に頼っていいから……無理しないで……」
「え?」
「最近寂しそうだから。俺を結城と思って甘えていいから。」
これで、少しでも落ち着いてくれると良いんだけど。
結城がいない以上俺が兄ちゃんの代わりしてあげねぇとな。
「うん……ありがとうございます!」
良かった、笑顔で返してくれた。
結城が帰ってくるまであと約1週間……
実は俊くんには秘密でもう少し退院は遅くなると伝えている。
結城が何か考えてるんだろう。
俺と俊くんは部屋に入りベッドに入った。