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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第1章 完璧な兄


俊side

僕は伊坂俊。
小6になったばっかりの11歳。

現在、昼休み中だ。
教室はかなりうるさい。
特に女子。
男子はほとんど外に遊び行くからいない。

「俊!サッカーしようぜ!」

「おう!」

友達に誘われ僕も外に出る。

「俊!ゴール決めろ!」

「しゃあっ!」

見事にゴール!
やっぱり気持ちいいな!

「またかよ!俊やっぱ上手いな!」

「まぁな!」

同じチームの仲間が僕を取り囲む。

「兄弟揃って完璧だな。」

「はは(笑)」

いやいや……僕兄ちゃんと比べ物になんないよ。

僕には高2の兄がいる。
成績は毎回学年トップ。
模試の結果も全国10位以内には入ってる。
部活は陸上に入っててどの種目でも入賞。
その中でも毎回優勝しているのが棒高跳び。
バレンタインの日は数えきれない程チョコ貰ってきてる。
彼女はいないらしいけど……絶対いる。

だってこの間だってすっごい綺麗な人と歩いてたよ!

確かに男の僕から見てもかなりカッコイイと思う。
身長だって高い。
確か178って言ってた。

つまり生まれつき天才の完璧兄だ。

僕はその逆。
僕は「カッコイイ」じゃなくて、「可愛い」って言われてる。
正直嬉しくない。
だって男だよ?
どっちかって言うと「カッコイイ」って言われたい。
それに兄ちゃんは何もしなくても何でも出来るけど、僕は人の何倍も努力しないと駄目だ。
スポーツだって勉強だって、少しでも憧れの兄ちゃんに近づきたくて努力してる。
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