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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第15章 おまけ♪


俊side

こっちに来て半年が経った……
兄ちゃんと母さんにはちゃんと毎日電話している。
テレビ電話。
これがあるからちゃんと顔も見れるし、全然寂しくない……ていうのは嘘で本当は会いたい。

左の薬指には和也さんがくれた指輪……
これ絶対高い。
しかもお揃いのだから、値段も2倍……
なんか申し訳ないな。

掃除、洗濯、買い物、料理……
家事も全部終わったし……やることない……暇だな……

和也さんは仕事だし……
今日も遅いのかな……

最近、ずっと仕事で帰ってくるのも遅い……
忙しいのは分かるけど……少しは構ってほしい……
……エッチだって……やってない。
ずっとお預け状態。
別に毎日じゃなくていいよ?
けど流石に……長すぎ……

帰ってきたらすぐに疲れて寝るから……シャツも洗濯しなきゃだし……
朝起きたらもう準備して出発する前……
一言ぐらい声かけて欲しい。

ピロン♪

あ……ビデオ電話……
兄ちゃんだ!

「俊。」

「兄ちゃん!」

「元気にしてるか?」

「うん、いつも通り元気だよ?……てか昨日も話したじゃん!」

「そうだったな(笑)……今日も和也は居ないのか?」

「あーうん。」

1番聞かれたくない言葉。
でも、そうだよね。
心配だよね。

胸が苦しくて、目頭が熱くなる。

「俊?どうした?」

「……な、何も!……ない……よ?」

「……あのな、俺はお前の兄ちゃんなんだぞ?その顔、何もねぇことないだろ。……画面越しでも分かるんだよ。……何があった。」

兄ちゃんにはやっぱり見抜かれてしまう。

「……あのね……会いたい……兄ちゃんに会いたい……(泣)」

涙が溢れ出る。
駄目だ、止まんない……

「和也となんかあったんだな……なんだ?」

これ……言ってもいいのかな……
でも和也さんは悪くない……
兄ちゃん、すぐ怒りそうだし。
でも……

「……最近、和也さんに構ってもらえなくて……帰ってきてもすぐに寝て……起きたらすぐ仕事に行くの。……仕事が忙しいのは分かるよ……働いてるのも僕のためだし……仕方ないと思う。」

すると、兄ちゃんは挨拶も言わずにビデオ電話を切ってしまった。
……怒っちゃったかな?




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