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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第2章 知らなかった


俊side

「ねぇ、兄ちゃん……僕さ、聞いちゃったんだ。今日の夕方、女の人と……その……部屋で……」

「あ……」

兄ちゃんも分かったのだろう。
僕が何が言いたいのか。

「なんで?」

「……それは……」

「うん……」

兄ちゃんは言いたくなさそうだった。
でも知りたかった。
この不安を無くしたかった。

「……俺、ずっとお前の事が好きだったけど、実の弟だろ?だから、手出しできねぇし。けどよ、やっぱ俺も男だし、その……我慢出来なくなって……それでストレス発散的な感じで……」

「……」

何も言えない。

「……で、でも!女とヤッててもお前の顔しか思い浮かばねぇんだよ……何やってんだろって毎回後悔して、だからって俊を傷つけたくなかったし。……嫌だよな。ごめん。」

そうだったんだ……
僕……なんか考えすぎかな……
少し、スッキリした。

「……ううん。いいよ。本当の事言ってくれてありがと!」

「……うん。」

「今度からは無理しなくていいから。じゃないと、逆に傷ついちゃうかも。」

「うん。一生愛すから。守ってやるから。」

良かった。安心した。
僕、兄ちゃんに本当に愛されてるって事がわかった。
これから、兄ちゃんとの生活がもっと楽しみになった。
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