第11章 もう1度振り向いて
結城side
「ねぇ、俊ー、勝ったよー?優勝もしたよ?約束はー?」
閉会式が終わってからずっとこの状態。
母さんは先に家に帰って、和也さんも帰った。
「家まで駄目。」
「待てないなー。」
兄ちゃんってこういう所あるんだよね。
可愛いんだ。
「ん?」
視線を感じ立ち止まる。
なんだろ。
「どうした?」
「ううん。気のせいかな。」
僕達はそのまま家に帰った。
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「ただいまー。」
「おかえりー。」
リビングに入りテレビを着ける。
『行方不明になってから3ヶ月が経ちました。行方はまだ分かっていません。』
あー……前にもあったなこんな事件。
確かその子は遺体で発見されたんだ。
今回の子がいなくなって1週間後の事だった。
歳は僕と同じくらい。
僕の学校の近所の学校に通う男の子だった。
「……俊も気をつけろよ。」
「大丈夫だよ。」