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僕だけが知っているお兄ちゃん 【R18】

第2章 知らなかった


結城side

食事中に俊が『嘉神』という名を出してきた。
その名前は聞きたくない。

「嫌い?」

「……なんで?」

「……嘉神先生が兄ちゃんの事、自分に対して冷たいって。避けてる感じだって。」

「……うん、嫌いだよ。」

「……そっか……でもね、いい先生だと思うよ?」

……俊まで……
アイツは危険なのに……見てすぐ分かった。
コイツは違うって。

けど、俊は惑わされてるのか。

「優しいし……」

……アイツの話はしないでくれ。

「それにね、笑顔で治療してくれるんだよ?」

俺は我慢ができなくなり、俊にキスをしてしまっていた。

「んっ!?兄ちゃん!?////」

俊は驚いて立ち上がる。
そのままソファーの方に押し倒し馬乗りになる。

「兄ちゃんっ!何やってんの?!離して!」

「……アイツの話……するな。」

「え……」

俺は俊の腕を抑え深いキスをした。

「んっ……////」

声が漏れる。

「嘉神のことは……口に出さないでくれ。」

俺はずっと俊の事が好きだった。
兄弟として、じゃない。
恋愛対象として、だ。
だが、そんなの言えるわけもなく、黙っていた。

「兄ちゃんっ!やめてっ!////」

首に吸い付くと酷く嫌がった。
痛い……そう言いながら俺の方から顔を背ける。

吸い続けるとキスマークという痣が付いた。

「これで……オレのもんだ……俊。」

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