第6章 Firefly
【翔side】
いったい何が...彼をここまで狂気に走らせてしまったのか?この間は、あんなに優しく、俺のこと抱いたのに...
「...潤...どうして?こんなこと」
俺の一言が、更に彼の怒りに触れた。
「どうして??分かんないの??...翔さん、あんたいつもおめでたいよな...」
松潤が、じっと俺を睨みつける。
怒りに震えながら...でも、その目は、悲しみに押し潰されそうにも見えた。
「相葉くんに、『翔さんを返して』って言われたよ。月曜日に会うのは止めてくれって...」
「雅紀が??」
「....考えてもみろよ..あいつだって被害者だよ。あんた等二人の...翔さん、あんたが守りたいのは、大野さんだけなんだ...相葉くんを騙しても、それでもこの人とのことを、守りたかった...違う??」
.....俺は返事ができなかった。
雅紀を騙すつもりはなかったけど。
松潤の言ってること、否定できない自分がいる...
大切だった...智くんとの時間...
それを守りたかったのは事実だ。
「さあ、選べよ...どっちにするんだよ??」
「翔くん、そんなの、決めることない...松潤、お前、どうしちゃったんだよ...そんなこと言うなんてどうかしてる..」
「どうかしてるのは、あんたたちだよ!!みんなの前では、素知らぬ顔してさ...一体いつからデキてたんだよ///」
松潤と智くんが睨み合っている...
俺....俺は.....
「...俺、ふたりに抱かれるよ...」
「翔くん!!ダメだよ!」
「よし決まったな~...大野さん、どっちが翔くんのこと鳴かせられるか、勝負しようぜ!」
松潤に手を引かれ、俺は慌てて智くんの手を掴んだ...
「翔くん、やめてよ!そんなことダメだ...」
俺は寝室に連れていかれ、ベッドに放り出された。
俺が連れてきた智くんは、入り口のドアのところで真っ青になって立ち尽くしていた。
松潤が、俺の上に馬乗りになり、バスローブを剥ぎ取った。二人の目に晒される肌...
「この間は、俺に見られてるだけで、おっ勃てたよなぁ~」
嘲るように笑って、松潤は、一気に下着を取り去った。
ふたりの前で、一糸纏わぬ姿にされた俺は、
なす術もなく、ぎゅっと目を閉じた。
智くんの啜り鳴く声が微かに聞こえてきた。