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スパイラル 〜螺旋の先〜【気象系BL】

第5章 TRAP


【潤side】

一度イッた翔さんは、ガクガクと身体を震わせながら壁に背中を預けて、上がった息を整えようとしている。

その姿が壮絶に色っぽくて、どくんと身体の奥が疼いた。

俺はシャワーを止めると、その手を引いてタオルで簡単に身体を拭いてやる。

「ベッド、連れてってよ」

言うと、俯いたまま先に立って、案内するように無言で歩き出した。

物音一つない静かな部屋に、ぺたりぺたりと彼の足音だけが響く。

ねぇ、なんで黙って俺の言うことに従うの?
嫌なら嫌って、拒絶すればいいのに。
そんなに相葉さんに知られんのが嫌なの?
それともリーダーに?
あんたは何を守ろうとしてるの?
相葉さん?リーダー?
それとも、嵐なの?

あんたが、本当に愛してるのは……

心の中で問いかけても、答えなんて返ってくるわけないけど。

リビングの先にあるドアを開けると、キングサイズのベッドが現れる。

俺はその端に腰掛けると、突っ立ったままの彼の手を引いて隣に座らせた。

下を向いてる彼の顎に手をかけて、俺の方に向けたけど、その視線は外されたままで。

俺を見ようともしない態度に、腹が立った。

その瞳は誰を見てんの?
ここにはいない、誰か?

今、ここにいるのは俺なのに。

「んんっ…!」

そんな苛立ちをぶつけるように乱暴に唇を奪った。
舌を差し込んで彼のものに絡めてやるけど、ただ俺に為されるがままで、なんの反応も表さない。

俺じゃ感じないって、そう言いたいわけ?

そのまま、肩を掴むとベッドに押し倒して。

唇を滑らせて鎖骨の辺りに強く吸い付いた。

「…っ、やめろっ!」

翔さんの指が、俺を押し退けようと肩を力の限り掴んできたけど。
俺は彼の上に跨がって体重をかけ、逃げられないようにした。

そして何度も強く吸い付く。

「やめろって!潤!お願いっ……!」

悲鳴のような彼の声が響く。

彼の白くて滑らかな肌に、紅い華がいくつも咲いたようになって。
彼の瞳から、涙が零れ落ちた。

今日は、金曜日。
これだけ強くつければ、月曜までは残ってるだろう。

リーダー、あんたどうする?
それとも、相葉さんが見つけるのが先かな?

まぁ、どっちにしろ、このままじゃいられないよね…。

「ねぇ、自分で後ろ、解してよ?」

涙で濡れるその頬に口づけながら、俺はまだ堅く閉ざされたそこを、撫でた。

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