第4章 Sugar and Salt
【和也side】
俺は、分かってしまった。
月曜日、君が決まって行く先が...
大野さんが、翔くんと会っているのは分かってた。
俺はそれでもいいって、そう言って付き合ってるんだから、それに対してどうこう言うことはできない...
月曜日。
単発の仕事が入らない限りは、オフになることが多い大野さん。
先日、『今日は何してるの?』そうLINEしたら、『とくに何も』と帰ってきた。
『釣り行かないの?』に対しては、『今日は行かない』と。
俺は、午後からオフになったから、大野さんには内緒で、夕方、彼のマンションに行ったんだ。
急に行って、びっくりさせようかな?
って、ちょっとした悪戯心だったんだ。
でも...大野さんはいなくて...
それでも帰ってくるかと思って、車の中で待ってみたけど、ついに日を跨いでも、彼は帰っては来なかった。
......そう言えば俺、月曜日に彼と一緒に居たことない。一回もない...これって、偶然??
疑問に思った俺は、さりげなく相葉さんに探りを入れた。
すると、翔さんも月曜には絶対に会ってくれないって...
「ねえ~、月曜に何があるの?」
「......いや、特に何も...」
「何だよ~教えてよ...」
......相葉くん、知らない方が幸せなことって、あるんだよ...
確定だ!
二人が会うのは、月曜日だ。
大野さんのマンションで待ちぼうけを食らった翌週の土曜日。
大野さんを抱いた。
いつも通りの幸せな時間...
でも....
俺の心の中には、どす黒い嫉妬の炎が渦巻いていて、
彼の背中に、わざと俺の痕跡を残した。
俺がこの人を愛した証...
「...あっ..ニノ...痕..つけないで..」
そう言う大野さんに、
「大丈夫だよ...つかない程度にやったから...」
って...そう嘘を吐いた。
そうだよ...
翔さん...あなたに見せるためだ。
気付くかどうかは分からない...暗がりなら、きっと、分からないだろう。
でも、もし、気付いたら...
どう思う??
あなたの大事な大野智は、
俺の下で、ヨガってるんだって..
翔さんが、相葉くんとも寝てるって、知ってるよ?
大野さんを愛したその腕で、相葉くんを抱くんだね?
....許される訳ないんだ、そんな歪んだ関係。