第2章 Rigth Back To You
【和也side】
一世一代の告白をしてから、大野さんからのリアクションはなく、俺は待つしかなかった。
『返事は待ってくれ』と。
翔さんのこと好きだとも、言われていて。
その後は仕事で会わないから、放置も仕方ないと思っていた。
何より、相葉さんも返事を保留にされているって...
「ニ~ノ~///俺、ごめんなさいされたら、どうしよう~(;O;)...マジで引きこもりそう~..」
半べその相葉さんを、
「大丈夫だって!迷ってるって事でしょ?
脈あり、だよ///いつもの雅紀スマイルで、待ってろって///」
「そうかな~...大丈夫かな~...」
あの日から、メンバーが集まることがないから、水面下で何か起こっていても、対処のしようもなく...ただ、待つしかなかった。
そして、今日はVS嵐の収録日だ。
マネの迎えまで大分あるから、俺はゲームを起動させた。
その時。
LINEが来たことを知らせる音が..
何気なく見た画面には『大野さん』
えっ??うそ?
なんなの?
...まさか、LINEで返事って、ないよな~?
ドキドキしながら見ると、
『今日の収録あがり、この間の店、予約しといて』
.........この文章だけじゃ、大野さんの気持ちは見えない...
俺、ふられるのかな?今日...
それとも...
収録中も、何とか頑張って集中しようとしたけど、気が付けば大野さんに目が行ってしまって...
屈託なく笑うその横顔に、俺の不安は募るばかりで。
だから、そんな俺のことを、翔さんが見つめてること、全然気付かなかった...
「「お疲れさ~ん」」
居酒屋のテーブルをはさんで、俺と大野さんは座ってビールで乾杯した。
「今日の吹き矢のさぁ~...」
当たり障りのない話からって思ったのに、大野さんは、
「ニノ、この前の話だけど」って。
「あ..うん...」
怖くて逃げだしたい気持ちで、俺は大野さんの目を真っすぐに見返した。
「..付き合うよ」
「えっ??」
今...なんて?
「俺たち、付き合おう、ニノ」
付き合うって、それってOKってこと?
ホントに??夢、じゃない..よね?
目の前で少しだけ笑ってる大野さんに、何か言いたいって思うけど、俺はもう、涙で言葉が出なかった。