第2章 Rigth Back To You
【智side】
俺の下でいつもより淫らに乱れる翔くんが愛しくて。
何度も、彼の身体を貫いた。
その度に艶かしい嬌声をあげながら、離さないとでもいうように、俺のを咥えこんだ中が絡みついてきて。
その狂おしい程の快楽の中で、夢中で彼の全てを喰らい尽くして…。
全てが終わって、彼は指一本すら動かすことが億劫そうに、ベットに沈み込んでしまった。
やべ、やり過ぎたな……。
深夜まで仕事して、だいたい次の日はVSの収録が入っていることが多いから、抱くときはなるべく負担をかけないようにって気を付けてたのに。
今日は歯止めが効かなくて…。
理性を吹っ飛ばすほど、翔くんが可愛くて……。
可愛くて、愛しくてどうしようもなくて、欲望のままに抱いてしまった。
こんなんじゃ、身体だけって思われても仕方がないよな……。
裸のまま俯せているその背中にバスローブを掛けてやりながら、その肌に触れようとしたけど。
俺はそれを寸でのところで抑えて、拳を握った。
「俺さ、ニノに好きだって言われた…付き合って欲しいって…」
期待してなかったと言えば、嘘になる。
嫌だ、付き合わないでって。
だけど、翔くんはなにも言わずにベットに俯せたままで。
顔も、見せてくれない。
わかってる。
最初からわかってた。
翔くんの気持ちは、ここにはないこと。
それでも、少しは期待してたんだ。
この間、抱いてくれたときの瞳が、俺を愛しそうに見つめたような気がして。
今日、俺の下で喘ぐ彼の腕が、離れたくないと訴えているような気がして。
そんなの、ただの幻に過ぎなかったけど……。
それでも、君への思いを絶ち切ることが、出来ない。
一方通行の想いでも、もうこの想いは俺の一部になってしまっていて。
これがないと、俺は息をすることすら出来ないから。
だから……ここから、一歩踏み出すよ。
「……俺、OKしようと思ってる」
俺の言葉に、翔くんは弾かれたように顔を上げた。
その瞳は、大きく揺らいでいて。
「……俺、も……相葉くんに…同じこと、言われ、てる……」
声も震えている。
俺たちはそれっきり、言葉を失って。
ただ、お互いの瞳を見つめるだけで……………
ねぇ、翔くん……
俺が踏み出したこの道を、君は一緒に歩いてくれるかな………………………