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スパイラル 〜螺旋の先〜【気象系BL】

第15章 One Step


【潤side】

恥ずかしそうに言うくらいなら、最初からこっちに聞くなよ、リーダー……

「あ」

なんか良いこと思い出した、みたいに顔を輝かせるから、なんだろうと思えばさ。

「でもさ、俺が上のこともあったよね?」

って、ニノに確認してて…。

ニノは思いっきり動揺した顔して、そっぽを向いた。

「もう、忘れたよ…」

その後に流れる微妙な空気……

「え〜?じゃあ、おかま掘られてないのは松潤だけってこと〜?ズルくない?」
「智くん…もう、いいから…」

更に続けようとするリーダーを、やんわりと翔くんが止めた。

ちょうどその時、追加のビールが運ばれてきて。

みんな無言で、テーブルの上にビールが置かれるのを見てた。

店員が行ってしまっても、無言のままで。

「…もう〜、おじさんが変なこと聞くから、変な空気になったでしょ!?」

ニノが怒ったように言ったけど、顔はなんか微妙に緩んでる。

「だってさ〜気になるじゃん!翔くんも気になってたでしょ?」

言いながら、翔くんをスゲー甘えた目で小首を傾げながら見上げたけどさ。

あんた、何気にとんでもないこと聞いてるからな?

「あ、いや〜気になってたってほどでは…」

翔くんは、しどろもどろで答えながら視線を外して、俺らの方に「助けて」って視線を送るけど。

いや、無理だから。
あんたの管理下でしょ、その人。

「ぶふっ」

思わず、吹き出しちゃった。

「なに笑ってんだよ、潤!」

俺が面白がってると思ったのか、翔くんが抗議の眼差しを送ってくる。

「いや、スゲーなと思って。こんなさ、お互いの尻の穴の中まで知ってるグループって、他になくない?」
「そう言えば、そうだねぇ」

俺の言葉に、相葉くんが呑気に相槌を打ってくれた。

「普通、知らないでしょ、そんなもの」

ニノはバカじゃないの?とでも言いたげにチラリと視線を寄越してきた。

だから。

「じゃあ、今度はニノの尻の穴、見せてくれる?この間ベッドで抱き合って寝た仲じゃん」

揶揄うように隣に座るニノの手を握ってやった。

「は?ほ、ほんとにバッカじゃないの!?誰が見せるか!ふざけんな!」

真っ赤になって怒った顔が、なんかスゲー可愛く思えて。

冗談だったけどさ、悪くないかも。

何気なく向かい側を見たら、うちのお父さんとお母さんは同じ顔で笑って見てた。


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