第15章 One Step
【翔side】
5人で西麻布のお洒落居酒屋に来た。
松潤の行きつけらしく、店に着くとすぐに個室に通された。
「松潤、こんなとこで飲んでるんだ~...」
「で、誰かにばったり会っちゃうんでしょ~?」
智くんと相葉くんが盛り上がっている。
俺と智くんが並んで座り、相葉くんニノ松潤の並びで、向かいに座って飲み会が始まった。
「適当に頼んでおいたから...」
といった松潤の言葉通り、直ぐに生ビールと料理がいくつか運ばれて来た。
「後は好きに頼んでよ...最初は簡単にいくつかつまみ頼んだだけだからさ...」
...こういうところも、彼はスマートでカッコいい。
俺には真似できないところで。
如何にも場数踏んでる感じが、松潤らしい。
『かんぱ~い!!』
ジョッキを軽く合わせ俺たちは飲み始めた。
相葉くんと松潤がサラダとか取り分けてる。
「ねえ、二人でいるときは、どっちが取り分けとかするの~?」
ニノが聞いてきたから、俺たちは顔を見合わせた。
「どっちかな~?」
「なんか、勝手に突っついて食べてるのかも...」
俺がそう答えると、
「翔ちゃんが世間的にはお母さんだから、翔ちゃんがやるんじゃないの~?」
相葉くんに指摘されると、
「でも実際は、逆だもんね~?ほんとは俺がやんなきゃいけないのか..」
しれっと智くんが俺たちの関係性について話すから、何だか俺は急に顔が熱くなった。
「まあまあ、そんな照れなくても。みんな分かってることだから...」
ニノがさらっとフォローしてくれた。
なのにだ。
「ねえ、聞いてもいい~?松潤の時は、翔くんどっちだったの~?」
俺は盛大にビールを霧状にして吹き出した。
「さ、さ、智くん...あのさ...」
「だって気になってたんだもん。もういいでしょ?聞いてみても...」
いやいや、ダメだから...時効とか、そんなのないし。
「俺が、上...」
.....松潤..
「え~!!俺はずっと下だった!」
.....相葉くん..
あの~...帰ってもいいですか?
「やっぱりだよ~///そうじゃないかと思ったんだ~!!」
「そういうリーダーはニノとの時、どっちだったんだよ?」
松潤のナイス??なツッコみに、みんなの視線は一気に智くんへと移動。
「俺が、下だよ...」
...何なんだ、マジで...