第14章 イチオクノホシ
【智side】
部屋に戻ると、俺はそのままベッドへダイブした。
すっごく楽しかったけど、やっぱりちょっと疲れちゃったんだよね〜
昨日も、寝たの遅かったしさ……。
「あ、こら、寝ないでよ!」
後から部屋に入ってきた翔くんが、慌てたように傍にやって来る。
「まだ行くとこあるんだってば!ちょっと休憩したら、また出掛けるから!」
「え〜?今日はもういいじゃん〜鯨もちゃんと見れたしさ」
口を尖らせて言う俺のベッドの端っこにちょんと腰掛けて、不満そうに眉を潜める。
「でもさ…」
「観光もいいけど、イチャイチャしたいの〜。帰ったらさ、また仕事いっぱい詰まってんでしょ?こんなにゆっくり二人でいられること、なかなかないし…。だから、ね?」
両手を突き出してお強請りすると、仕方ないなぁって顔に書いて、それでも腕の中に飛び込んできてくれた。
「鯨見れて、良かったね〜」
そっと翔くんの唇に触れるだけのキスをすると、眉間のシワが消えて、その代わりに口元が緩む。
「マジで、どうなるかと思ったわ〜」
翔くんもお返しって感じで、軽いキスをしてくれる。
「んふふっ…ね?船長さん、この時期にこんな近くで見られることないって言ってたんだよね?」
「うん、そう言ってた」
「じゃあさ、俺たちめちゃくちゃ相性良いってことだよね?」
言って、またキスをする。
今度はちょっと長く。
「ふふっ、そうだね」
お返しに、またキスしてくれる。
舌が入ってきて、一瞬だけ俺のと絡めて、すぐに出ていった。
「あの鯨、恋人だよね…凄い仲良さそうだったもんね」
翔くんの頭を引き寄せて、深く舌を差し込んでみる。
くちゅりといやらしい音が響いた。
「俺たちみたいに?」
「うん」
「じゃあさ…俺たちも、あの鯨みたいにずっと仲良しでいようね?」
「うん、いる。ずーっと、いる。ずーっと、翔くんと一緒にいる」
「ふふっ…智くん、可愛すぎ…」
言葉の途中で翔くんの舌がまた入ってきて、また絡め取られて。
それからは言葉もなく、互いの唇を貪った。
ずっと翔くんと触れ合いたかった俺は、それだけでもう身体が熱くなっちゃって。
ついでにアソコも元気になっちゃって。
キスしながら、堅くなったそれを翔くんのそこに押し当ててみた。
そしたら、翔くんのも同じで。
やっぱり相性抜群じゃね?俺たち。