第2章 Rigth Back To You
【雅紀side】
どうしよ、どうしよ、どうしよう〜〜〜〜!!
ニノと別れて家に帰りつき、カバンを放り投げるとソファへとダイブした。
言っちゃったよ〜!
告白するって、約束しちゃったよ〜!
そんなつもり、さっきまで全然なかったのに〜〜!!
ソファに置いてあったクッションをぎゅーっと抱きしめて。
さっきニノに言われた言葉を心で反芻してみる。
『好きすぎて、気持ちが溢れてどうしようもなかったんだ。でも、フラれちゃったら、このままメンバーでなんて居られないから、俺、嵐辞めるしかないよ…』
……なんか、冷静に考えると、スゴくない?
もしさ、もしよ?
翔ちゃんが、それでもごめんて言ったら?
……俺は、嵐辞めることになっちゃうの?
やだやだやだっ!
そんなの絶対やだよ!
無理っ!!
やっぱ、無理だよ!
そんなリスク犯してまで、両思いになんか、ならなくても……。
『大野さんが、翔さんのこと好きだって』
リーダー、も……
翔ちゃんが、好き………
もし、リーダーが先に告白しちゃったら?
……翔ちゃん、絶対断ったりしない気がする。
だってあの二人、なんか魂の深いとこで繋がってる気がするんだ。
いや、もしかしたら。
昨日もう告白しちゃったのかも。
だから、今日、あんな風に二人で微笑みあってたのかも。
また、ドクンって心臓が跳ねる。
や、だ……
このまま、翔ちゃんはリーダーのものになっちゃうの…?
俺は、それを横で指をくわえて見てなきゃならないの…!?
そんなの、耐えらんないよ!!!
俺は、クッションを放り投げてスマホを手に取ると、さっき別れたばかりのニノの番号をタップした。
『なに、どうしたの?』
なんか、ちょっと迷惑そうな声で応答したけど、そんなの構ってられなかった。
「ニノっ!俺、明日、翔ちゃんに告白するからっ!」
『そりゃ良かった…って、明日!?』
「そう、明日!だからさ、協力してよね!」
『マジかよ…』
俺の勢いに、ニノは戸惑ったように呟いて。
しばらくの沈黙の後、愉しそうにクスッと小さく笑った。
『わかった。俺、明日翔さんと一緒の現場だから、仕事終わりに飲みに誘うよ。相葉さんは仕事終わったら、合流して?タイミング見計らって、二人きりにさせてあげる』
「ありがとう!ニノ大好きっ!」
俺は、スマホに向かって投げキッスした。