第13章 キミの夢を見ていた
【智side】
「んああっ…!」
突然、翔くんが中に入ってきて、快感が脳天を突き抜けた。
思わず背中を浮かしたら、強い力で背中を押されて、またベッドに沈められる。
そのままぐいっと腰を掴まれると、最初から激しい抜き差しで奥を抉られた。
「あっ、あっ、しょ、しょ、くん…まって…!」
あまりの激しさに、無意識に腰を引こうとしたけど、しっかり腰を掴まれてて出来ない。
「あっ、あ、あ、あっ…んんっ…あっ…」
明るい部屋に響き渡るのは、俺のあられもない喘ぎ声と、腰と腰のぶつかる音、掻き混ぜられてぐちゅぐちゅと泡立つ音だけ。
翔くんは、なにも言わないまま、ただ激しく俺を揺さぶる。
「あっ…翔くん、まって…んあっ…しょ、くんっ…!」
声が聞きたくて、顔が見たくて、手を伸ばして翔くんの腕を掴むけど、やっぱりなにも答えてくれなくて。
その代わりみたいに、前を握られて。
突き上げるのと同じリズムで、激しく扱かれた。
「あ、あ、あっ、やだっ…」
すぐに、波がやってくる。
「んあっ…も、もう、イキそ…」
「…ダメだよ、一人でイッちゃ…」
漸く声を聞かせてくれたと思ったら、ビクビクし始めたそれの根元をぎゅうっと握られて。
「ああっ!」
悲鳴みたいな声が、出た。
塞き止められた熱が、逆流する。
「ああっ、いやっ…翔くん、イカせてっ…!」
頭を振って懇願するけど、緩めてくれる気配はなくて。
熱が、狂ったように身体中を暴れまわる。
「俺、まだだから。智くんも我慢してよ」
「む、むりっ!」
「無理でも、我慢。ね?」
優しい声で囁くけど、根元を緩めることも、中を穿つ速度を緩めることもしてくれない。
暴れ狂う熱に、翻弄される。
わけがわかんなくなる。
「ああっ…あっ、ああっ…も、ダメぇっ…!」
いつもより何倍も強い快感が押し寄せてきて。
世界が、一面真っ白に包まれて。
ビクビクと痙攣しながら、ベッドに沈んだ。
なに、今の…?
あんな気持ちいいの、初めて…
「あ、ドライでイッちゃった?ふふっ、スゴいね」
突き上げながら、翔くんの楽しそうな声がする。
「ほんと、エロい身体…。そういうとこも、好きだよ」
言いながら一度出ると、俺を仰向けにする。
力の入らない俺は、彼にされるがままで。
「今度は一緒にイこっか」
言葉とともに、また奥へ入ってきた。