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スパイラル 〜螺旋の先〜【気象系BL】

第2章 Rigth Back To You


【雅紀side】

ざわざわする。

なんだろ。

なにが起こってんの?

翔ちゃんとリーダーが二人で遅れてきて。

昨日、一緒に飲んでて、雑魚寝してたんだって。

珍しいな〜って思っただけだったんだけど、ニノが「ZEROなのに?」って突っ込んでて。

そう言えば、そうだよね?

ZEROの後に、わざわざ翔ちゃんちにリーダーが行ったってこと?

それとも……リーダーが、翔ちゃんちで待ってた、とか?

そう考えると、ドクンと心臓が跳ねた。

あの二人、そんなに仲良かったっけ?

だってこの間、翔ちゃんちにはメンバー誰も行ったことないっていう話したばっかりじゃん。

あ、そっか。
それで、今度一緒にって話にでもなったのかな?
だったら、俺も誘って欲しかったなぁ〜。

俺も、翔ちゃんちに行ってみたいなぁ〜。

なんて考えながらその日の収録に入って。

なんとなく、俺の視線はずっと翔ちゃんとリーダーのことを追いかけてしまった。

そうしたら、なんか違和感に気付いた。

いつもより、視線を合わせる回数が多い。

クリフクライムの時、翔ちゃんがまたアゴのところでフィニッシュになっちゃって。
リーダーが爆笑してて。
そのリーダーを見ながら翔ちゃんも笑ってた。

まるで、お互いしか見えてないみたいに。

なに?
なにが起こってんの?

変だよ。
昨日までそんなじゃなかったじゃん。

昨日、なんかあったのかな?

「相葉さ〜ん」

ぼんやり考え込んでたら、後ろから肩を叩かれて。

びっくりして、10㎝くらい飛び上がっちゃった。

振り向くと、ニノがなんか企んでそうな笑顔で立ってる。

「この後さ、空いてる〜?」

疑問形なんだけど、拒否は許さないような口調で言って、ガシッと腕を掴まれた。

「あ、空いて、ない、かな〜」

怖くなって嘘ついて逃げようとした俺に、益々笑みを深めて。
なのに、腕を掴む力は強くなって。

「空いてるよね〜?マネージャーに確認したら空いてるって聞いたからさ〜。たまには飲みに行こうよ」
「え、えと…その……」

なんか嫌な予感がする!

どうやって断ろうか、無い知恵を振り絞って考えてる俺に、ニノが周りには聞こえないくらいの小声で囁いた。

「…翔さんが欲しくないの?相葉さん、翔さんのこと、好きでしょう?」




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