第11章 ふたりのカタチ
【翔side】
デビュー前からずっと、
『翔くん、翔くん』って俺の後ろについて来た潤。可愛い弟みたいに思って面倒見てた。
それが同じグループでデビューして、
良いときも、悪いときも、一緒にやって来た。
そしていつしかこういう関係になって、
身体を重ねることも、嫌じゃなかった。
なにより、
満たされなかった心の隙間、潤が埋めてくれてたのも事実...
こんな俺を好きだって、必要だって、
そう言って抱き締めてくれた。
温もりをくれた。
今度は俺が、
潤の支えになってやらなきゃ...
抱き締めた腕を静かにほどくと、潤は不安そうに瞳を揺らめかせた。
俺は、そっと唇を重ねた。
「...んっ...」
驚いて目を見開いている潤に、
「なんだよ〜..目、瞑れや..」
そう笑うと、
「....翔くん..あの..俺..」
「潤...俺のこと、温っめて」
「しょおくん///」
そのままソファーに押し倒されて、潤が覆い被さってきた。
.....雅紀、ごめん...
俺はズルい男なんだよ...
心の中にずっといる人に、
今更どんな顔して伝えられる?
好きだったなんて...
最初から、愛してたなんて...
やっぱり全てが遅すぎたんだ。
もう、戻るなんて、できない...
舌を絡め合う激しいキス。
潤の指が器用に俺のシャツのボタンを弾いていく。
「翔くん...綺麗だよ...」
露になった肌に、彼の唇がゆっくりと這う。その緩慢な刺激に、俺の身体は粟立つ。
そこに愛がなかったとしても、刺激を与えられれば、反応してしまう。
そんな自分が疎ましい。
「...んぁ..やっ..あ..」
潤の舌先が、胸の尖りを弾き出すと、
自然と声が艶を持ってしまい、感じていることを隠せなくなる。
「...翔くん..好きだよ..この身体は..俺のものだ..頭の先から..爪先まで...全部..」
敏感な粒を甘噛みされて、吸い上げられれば、そこは硬く主張し、その甘い刺激は下半身に伝わる。
そんなこと、当然分かっているかのように、潤の手はズボンの上からその形をなぞるように擦った。
「..あ..潤..ダメ...ぁぁ...」
その声に、潤はベルトを素早く外し、下着と一緒に足から抜き去った。
「翔くん..嬉しい」
潤の囁きに、俺は思わず腕で顔を隠した。