第10章 Tears
【翔side】
潤と何度も上り詰めた身体は、気怠い疲労感に包まれて、動くことさえ億劫で。
もう、身体中が悲鳴をあげているのに、
我に帰ると、
どうしようもなく切なくて、遣りきれない気持ちになるんだ....
だから、
潤...
もっと抱いて....
俺のこと、滅茶苦茶にして。
こんな俺なんか......
この世から、消えて無くなってしまえば
いいのに....
一緒に暮らそう
相葉くんと別れて
潤がそう言った。
そっと彼の顔を見ると、
真剣な目をして、俺のこと覗き込んでた。
「....ダメだよ...雅紀が悲しむ..」
「もうとっくに悲しませてるじゃん!いっそのこと、離れてあげた方が、相葉くんのためなんじゃないの?」
「...だって..雅紀、俺のこと好きだって..」
「俺だって、翔くんのこと愛してるんだ!」
...アイシテル...?
「..それなら、3人で一緒に暮らして..」
「翔くん!いい加減に分かれよ!リーダーはもうニノのものなんだよ!
リーダーはもう、翔くんのことなんか、愛しちゃいない///...忘れろよ...俺ならもっと、翔くんのこと幸せにしてやれる!」
.....ニノノ...モノ.....
リーダー.....さとし...くん....
////////!!!!
俺は頭を抱えてうずくまった。
あの音が、今までよりずっと大きな音が、
俺の頭の中で響いていて。
吐き気がする....
智くんは....ニノのもの...
もう、
俺のことなんか、愛してない....
.....違う...
それは間違ってるよ、潤...
もともと、あの人は俺のことなんか、
愛しちゃいない...
だって、俺たちは、
身体を繋ぐだけの関係だったんだから..
俺がどんなに愛しても...
あの人の...
智くんの心は、手に入らなかった。
智くん....
愛してるって...
そう言って抱き締めたかった...
俺の心も全部で、
君のこと、抱きたかった...
愛してる....
今でもこんなに....
「翔くん!翔くん!大丈夫?」
潤の声を、遠くで聞きながら、
俺の意識は、だんだん沈んでいく...
真っ暗な海の底に....
もう二度と、
君の笑顔は、
見れない.....