第3章 全員集合
私が作っておいたバジルチーズやスモークタンなどに夢中のむっくんは置いておくことにして、
窓の外のコートを見ながら私はゆっくりと口を開けた。
『さつき、沢山迷惑かけてごめんね。
ほんとに今さら遅いって思ってるんだけど、
あの頃に、戻りたいって
過去に置いてきた後悔を精算したいって
思っちゃったんだ。』
私はさつきの顔を見ることができずに手元のグラスを見て俯むいた。
「、いいんだよ。
誰だって後悔はあると思う。」
大人になったさつきの声にすこしさみしさを感じるのは気のせいだろうか。
「私だって、今も当時も後悔はあるよ。
自分のことも。のことも。」
私は、なにも言えなくなってしまった。
さつきはこの4年間、私の知らない時を過ごしていたんだし、あの頃だって、きっと自分のことで精一杯だったはずなのに。
なのに私は、自分本位で迷惑かけてしまった。
謝ろうにも、取り返しがつかない。
「あ、、今自分を責めてるでしょー。
中学の頃から変わんないね。
暗い話になると、全部自分のせいかなって思っちゃうところ。
でも、大丈夫。
のせいじゃないよ。」
さつきは笑顔で私の顔をのぞき込む。
あーーーー、もう最近、涙もろい。
『ありがとう。』
それを言うのが精一杯だった。