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ヒーローが死なないとは限らない。

第4章 俺平凡な高校生、隣の奴は…怪物?


「………来栖、来いっ!」


俺が壁に寄り添って座っていたら急に担任が地下扉まで走って行った。



地下扉をでると少し長い廊下へと繋がっていてここからはエレベーターか階段で地上にでなければならない。



「どこ行くんですか⁉︎」



俺がそう聞いても担任は階段まで止まらずに走っていた。


階段の途中で止まり、約1分後。


風と共に優里が階段にやってきた。


「優里っ……!!」



さっきぶりに見た優里はとにかく傷だらけだった。

服はいたるところが破れ、ところどころ肌が見えている。

しかもそのほとんどから出血している。


それに綺麗だった翼も汚れて、羽の数も少なくなったようだ。



「どうしたんだ、優里?」


担任が教授の顔になり、優里と話す。


「形状変化を望みます。これ以上はこのままでは……」



今も外ではドガァァンとすごい音を鳴らしている。



「形状変化をしても少しの間だけ、能力が上がるだけだ。それに形状変化後は体力がほとんどなくなる」


「それでも!この先の扉を私には死守する義務がある!

守らなきゃ、みんなを。亜紀斗を」


「まさか、お前……⁉︎」


彼女は無言で教授から注射器を受け取り、首筋に注射した。


みるみるうちに彼女の傷が塞がり、翼が元どおりになってきた。



「形状変化中は分かりやすいように翼が黒になるからな。しっかりやれ」



そう言って教授は1人で戻っていった。



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