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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第11章 風邪。


燭台切『なんだか騒がしいね。』


薬研『皆、どうしたんだ?』


一応、病人の私に粟田口一同が
縋り寄っているこの状態を見て
お盆を持つ薬研様と燭台切様に
助けてと視線を送った。


一期『薬研…よか、よかった…。
主、このご恩は一生忘れません。』


重い、いろんな意味で重い…。


一期一振様はこの場を収める所か
薬研様を撫で回して喜んでいる。


薬研様…その手に持っている
お盆零さないで…私食べたい。


もみくちゃにされながらも
二本ある手を動かしそれぞれに
よしよしと撫で回した。


五虎退様のお付きの虎さんが
"がう…"っと擦り寄ってくる。


後でモフモフさせてもらいたい。


五虎退『主様ぁ…』


五虎退様がお腹に腕を回し
私の事を主と呼べば他の方々も
主、と呼んでくれた。


その言葉で私は救われた気がした。


燭台切『感動の場面なのは
わかるんだけどね…君達の慕う主は
今、体調を崩しているんだよ。』


楽しみはあとに取っておこうか
との一言にその場にいた全員が
私が病人だと気づいて青ざめた。


秋田『あ、主様…
し、死んじゃうんですか…?』


『殺さないで…っ。』


私まだ生きたいです、秋田様…。


大丈夫ですよ、と微笑めば
ぱぁっと輝かせ笑ってくれた。


あぁ…なんて可愛い…。


乱『あ、あの…また来てもいい?』


『風邪が治ったら
一緒にお茶をしましょう?』


乱『は、はい!!』


可愛く微笑んでくれる
乱様に私まで胸が熱くなる。


女の私より可愛いなこの子は…、


鯰尾『さっすが!俺達の主!』


鯰尾様の明るい笑顔が見える
けれどその目は涙に潤む。


骨喰『泣きそうだぞ?』


鯰尾『骨喰!それは
言わなくていいんだよ!』


骨喰『わかった。』


何だかほのぼのした会話だ。


すると、ポンと煙があがった。





こん『主様ぁ…って多っ!?』





突然のこんのすけの乱入は
私の頭痛悪化させる狐が現れた。


こん『あ…ある…あるじ、さま…』


まずい…これはまずい
私は咄嗟に耳を塞いだ。


こん『いかがなされたのですかぁ!』


顔色の悪い私と粟田口の皆様を
見ての大絶叫をその部屋に響かせた。


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