第24章 崩壊。
堀川様と別れ部屋へ戻ると
布団がこんもり盛り上がっていた
山姥切『………戻ったかっ!
俺のをどこへやった!!』
物凄いお怒りの様子で…。
布団の中から唸り声が聞こえ
傍へ近寄ると少し顔を出して
吠えてきた、犬か。
しゃがんで顔を覗き込むと
山姥切『返せ!』
『洗ってます、乾いてません。』
山姥切『なぜ洗う!』
『汚かったからです。』
山姥切『俺にはお似合いだ!』
『私の山姥切様には似合いません』
カッ…と頬を赤らめた
山姥切様は布団へ潜り込んだ。
おやおや照れちゃってまぁ
なんて微笑んで布団越しから
撫で始めるとぴくっ…と反応した
そしていきなりガバッ…と
布団を広げ私に襲い掛かってきた。
『っ!?えっちょ…ぎゃん!』
布団からは頭から覆われて
薄暗い目の前に山姥切様の顔。
『い、きなり…何するですか…』
彼に押し倒され見上げると
怒った顔のわんこが睨みつける。
人慣れしてない野犬である…。
山姥切『勝手な事をするからだ。』
『聞いたって断られるんですもん』
山姥切『当たり前だ!!!』
だから黙ってやったのに
物凄く怒られている…知ってたけど
『山姥切様…、』
山姥切『仕置きだ、…っ。』
『えっ、待っ…んぅ…っ。』
迫ってきた山姥切様の唇が
私の唇を塞いだ。
ちゅ…ぅ、と
触れるだけなのに長い口付け
少し離してまたくっつけて
また離す…少し見つめ彼は微笑む
そして何も言わずにまた合わせる。
山姥切『………んっ、』
『んん…っ…。』
彼の胸へと掴みかかると
山姥切様の手が私の頬から
髪を掴みあげ唇を舐めた。
『んひゃ…ぅ。』
山姥切『まだ、だっ。』
足りないとばかりに合わさる
彼の唇は熱くて仕方ない。
込み上げてくる熱に全て溶かしたい
忘れたい忘れたくない…でも逃げたい
嫌なものをこの熱に溶かすように
彼の与えられる熱に溺れた。
『ん…ぅ…。』
山姥切『息を、しろ…っ』
『ぅ…はぁ…んっ…。』
それでも彼は私の唇を塞ぐ。
泣き出す声までも
彼が呑み込んでくれるように