第22章 仏道。
揺さぶられる律動の中
溺れゆく快楽の中で呟いた。
『あなたが…ぁ…闇に染まると
言うのなら…この身を共に…
連れていってください…。』
びく…と震える数珠丸様の肩。
私は支えるように背中を撫でた。
『一緒なら…っ…怖くないです。』
私が、という意味だけど
数珠丸様は気づいてくれたかな。
ぐったりと凭れる私に数珠丸様は
訳が分からないと私を抱く。
数珠丸『あなたは愚かです…
酷く汚されてるというのに…』
"優しい言葉をかけるのなど…"
彼の囁きはどこか泣きそうで
嬉しそうな声音で呟いている。
『…構いませんよ…私、は。
闇から光へ届く道もきっとある。』
何も知らない家族の繋がりを
刀剣達が教えてくれたように…
見失ったからこそ見える
道こそきっと見つけ出せるから…
『だから…数珠丸様…、
一人で…探さないで…私も…一緒、に』
ビクッ…と体に刺激がはしる。
絶頂を呼ぶ刺激に私は言葉が出ない。
かけたい言葉があるのに
言わなきゃいけない事があるのに
快楽に従順な体が憎くて仕方ない。
数珠丸『もう…十分です…。』
ぐぷ…ぐちゅ…と律動を早め
まるで私の言葉を遮るように
数珠丸『もう…いいんです…。』
その言葉が何かを諦めた言葉。
『ひゃ、ぁ…ぁっ…数珠丸様…』
数珠丸『さぁイきなさい…
意識を飛ばすほど感じて下さい。』
私を気失わせたいのか
先程よりも私のイイところを突く。
無我夢中だった律動とは違う
私をイカせる為の快楽が襲う。
『ぁっ…あ…数珠丸様…ぁっ。』
数珠丸『……っ……クッ。』
離れそうになる体に私は
必死で抱きついた離さない…
この手を離してなるものか…。
数珠丸『……は、ぁ…っ。』
『ぁっ…ぁ、…ひぁ…っ』
貴方が私を手放すのなら
私が貴方を繋ぎとめてみせるから…
だから一人で泣かないで…。
『数珠丸様…ぁ…も、もぅ…。』
数珠丸『えぇ…そう、です…
イきなさい…全て出し尽くすのです。』
私を包み込む様に抱き締めれば
ビクンッと激しく身を揺らした。
ビクッ…ビクッ…と体が震え
注ぎ込まれる吐精を感じながら
私は数珠丸様に縋りついた。
彼が一人で堕ちてしまわぬように
強く強くその身を抱き締めた。