第22章 仏道。
神は人を救わない
人も神を救わない。
『数珠丸様……、』
数珠丸『何も言わないで下さい
もう後戻りなど出来はしない。
私は仏の道を投げ出したのです
この身は全て闇に朽ちる…。』
私を布団へと横たわらせ
腰を持ち上げた。
『ひゃ…ぁ、』
数珠丸『刀としても人としても
私は…終わっているのですよ。』
私を見下ろすその瞳は
今にも泣き出しそうなくらい
切なげに揺れていた。
ずぷん…と、入ったままの
彼の肉棒がまた私の中を掻き出す。
注ぎ込まれた彼の精液が
掻き出されまた奥に擦り付けられ
私の中に塗り込んでゆく。
『ぁっ、…ぁ…ぃあ…っ。』
数珠丸『っ……そう…です。
溺れなさい…その身をもって…。』
彼の熱くなる肉棒は
疲れを知らず吐き出したにも
関わらずまた大きく反り勃つ。
身も心も溺れてしまいたい
見失ったものすら忘れたいと
まるで快楽に身を投じる
自殺志願者のような姿に
私は彼に手を伸ばす。
数珠丸『…っ…な、にを。』
『数珠丸様…ぁ…抱っこ…ンッ』
数珠丸『………っ。』
『ひぅ…、ぅ。』
投げ出された体では
数珠丸様に近づけず
ただ、手を伸ばした。
数珠丸『………っ……はぁ。』
彼は伸ばし続ける私に
呆れたのか諦めたのか
私の背中を抱き上げて
向き合う態勢へと変えた。
触れ合う体…
交わるお互いの汗が
満たされぬものを補う。
『………へへ、…ッ』
数珠丸『なんだと言うのです…。』
彼の肩に頬をすり寄せて
首に手を回しくっつけば
彼の手が背中に回る。
ぐちゅ…と奥に入り込む
彼のモノに身震いしながら
彼に縋りつく。
『私が温かい…なら
数珠丸様を抱き締めたいです…』
数珠丸『………、はぁ、』
『それだけ、ですよ…っ』
闇に堕ちてゆくだけじゃ…
あまりにも寂しいじゃないですか。
ずぷん…と、彼が腰を打ち付ける
『ひゃ…ぅ。』
数珠丸『何を…おかしげな事を…っ
優しいことを言わないで下さい…』
叱りつける言葉はどこか優しい…
数珠丸『あなたを…この手から
手放したくなるじゃないですか…』
私に触れる彼の手が震える。
私はその言葉に微笑んで
首に回した手を強く抱き締めた。
『あなたを一人にはしませんよ。』
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