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狂気の傷痕【刀剣乱舞】

第19章 戦争。


話し合いも早々に終わらせる
長引かせて不安を煽りたくない


こんのすけを連れて資材場へ
歩み襖の前に立ち尽くす。


こん『流石ですね…主様。』


実際…何もできていないけれど、


こん『あの集会の出来事だって
反響を呼ぶ程だったのですよ。

他の本丸の刀剣達は主様に
お礼を申したいと希望が出てます』


『何それ照れる。』


会話をしながら襖に手をかけ
ゆっくりと開ける。


『おっふ…。』


部屋にあるのは積み重ねられた
溜まりまくった資材。


こん『お父上様からの贈り物です』


あのクソ親父がまじか…
これだけあれば全刀剣の手入れが
出来るかもしれない…いや出来る。


『すっごい…喧嘩売ってよかった』


こん『えぇ!?』


いやいやいや…ほんとに凄い。


資材をまじまじと見つめれば
こんのすけはおずおずと語る、


こん『お父上様も…主様の事を
心配なされているのですよ…。』


『あの人に限ってそれは無い…』


私はあの人の娘であり道具だ
だからこそ刀剣達を見捨てない


見捨てられないのだ
自分と同じ扱いをされて欲しくない


こん『主様…、』


私はあの人を父とは認めない。


『この本丸に出会わせてくれた事
感謝してるけどね…。』


父と娘、家族になるには遠すぎる。


ふぅ…と息をついて
襖を閉めるとこんのすけは
恐る恐る見つめてくる。


私はゆっくりとしゃがみ
抱き上げるとぎゅ…と抱きつく。


こん『主様ぁ…っ』


ふわふわの毛を私にすり寄せ
癒してくれようとする。


こんのすけの優しさに
頬をすり寄せれば嬉しそうに
尻尾をふってくれた。





江雪『おや…。』


優雅に歩いて来た江雪左文字様は
不思議そうな表情で首を傾げた。


江雪『随分と…楽しそうですね?』


『江雪様ももふもふします?』


江雪『いえ…、私は。』


ふるふる…と首を振って
ジッ…と私を見つめてきた。


『あの…。』


ぷるぷる震え始めるこんのすけが
可哀想で江雪様に声をかけた。


江雪『……………失礼。
いえ、少し考える事がありまして』


袖口で口元を隠し私を
真っ直ぐに見つめて首を傾げる。


あらゆる動作が美しい…。






江雪『少しお時間よろしいですか?』



彼の真剣な眼差しは何を語る…?



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