第5章 幸せな我儘 / 織田信長
(もっと嫌がるかと思ったが……意外に潔い)
流石、見込んだ女だけある。
舞は覚悟を決めたように一回喉を鳴らすと、そのまま左手の指で秘部に触れた。
にちゅ……っ
ちょっと触れただけなのに、悦んで啼く舞の身体。
目をぎゅっと瞑る舞に、信長はこめかみ当たりを舌で舐めた。
「目を開けて、しっかり鏡を見つめろ」
「は、はい……」
「今、何を考えて触れている?」
「あ、貴方の事を考えて……」
その言葉に、目元を這っている舌が止まる。
「俺の事を考えて、だと」
「はい……今私に触れているのは、私の手じゃなく、信長様の手で、耳元で、囁いて……そんな事を、考えて、います」
「ほう、こんな風にか」
信長は舞の耳たぶを甘噛みすると、甘く蕩けるような声で、囁いた。
「舞、愛している」
「あ……っ」
「愛している」
「んっ、あっ……」
「貴様を愛している」
絶え間なく耳から注がれる言葉に、舞は身をくねらせる。
そして、蜜壺の入り口ばかりを触っていた指は、つぷっと音を立て舞の中に侵入した。
「ふ……っ、んんっ」
そのまま抜き差しすると、ぐちゅりぐちゅりといやらしい音を響かせ、また、その音で煽られ……
舞は無意識に指二本を差し入れ、絶え間なく動かしていた。
そんな姿を鏡越しで見ていた信長は、あまりの卑猥さに思わず息を飲む。
(なんて顔をしている……思っていた以上だ)
いやらしい指の動きと、喘ぐ濡れた声と。
そして、決定打になったのが。
「信長、様ぁ…駄目です、信長様、そんなに掻き回しちゃ…」
舞は信長に犯されている事でも想像しているのか、何度も信長の名を熱い声で呼んだ。
鏡越しの視覚と、聴覚と。
それら全てが信長に入ってきて、内部を喰い尽くす。
ぐちゅぐちゅぐちゅ、ちゅくちゅく……
水音は更に速度を増して直接耳に届いた。
「く……っ」
あまりの刺激に、信長は熱い息を吐く。
「あっ、あああっ、んぁあ、だ、駄目ぇ……っ!」
直後。
舞は身体を大きく逸らし、痙攣したかと思ったら、脱力して後ろの信長に身を委ねた。
どうやら達してしまったらしい。