第48章 満天恋月 ー 織姫争奪戦 ー / 謙信END

────舞と指を絡め、それを褥に縫い付ける。




身体同士を隙間なくぴったり重ね、そして。
舞の奥を目指して、腰をがむしゃらに動かす。

最奥を突いて擦り上げるたびに、舞は甘く啼き叫んで。

その声で煽られ、腰は加速してさらにえげつなく突き上げていく。

それでも気遣ってやれる余裕はなく。
種を残したい本能のままに、欲望を吐き出しては、また舞を追い込む。




「舞、ほら…蕾がこんなに硬くなっているぞ？」

「やっぁあっ…弄っちゃ、らめぇ……っっ！」

「また達するか？舌と指で絶頂に押し上げてやる……だから、存分に感じて啼け」




指先で赤く尖った蕾を捏ねながら、舌は蜜口に忍ばせ蜜を吸った。

じゅるると卑猥な水音と共に、再度舞の身体は熱を上げ始め……

表情を蕩けさせながら、さらな愛らしい声で喘ぐ。

止めさせたいのか脚の間に埋める頭の髪を、一生懸命指で梳いて邪魔をしてくるが。

それも逆効果と言う事に気づいていないようだ。




「ぁあっ…んっっも、だめぇ───………っっ！」




弄るに弄って舞が果てて、くたっとなっている所を……
硬く反りあがった欲望の中心で、焦らすように腹に擦る。

こんなものじゃ、足りない。

もっともっと舞が欲しい。
欲しくて欲しくて堪らなくて、更に擦って追い詰めた。




「まだだ、舞……お前が足らない」

「謙信、様ぁ…熱い……！」

「欲しそうな顔だな、その蕩けた顔、そそられる」

「だって…貴方が、欲しいから……」

「解っている、だから…存分にくれてやる」













押さえつけて、貫いて、腰を振って……
お互いの欲しがる心のままに繋がりあって、果てていく。

部屋の障子には影絵のように、二人の重なる姿がくっきり映り。

きっと、この狂ったような情事を、織姫と彦星も呆れて見ている気がした。

満天の星の輝きも、舞には勝てない。
舞が一番輝く美しいものだからだ。

どんなに愛していると伝えても足らない。
舞へ溢れる想いは無限だからだ。




(残したい、中に、俺の生きた熱を)



馬鹿らしくも雄の本能が働いて……
一気に全てが弾けた。