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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第33章 厳禁!溺れた君に快楽を / 伊達政宗




「みんな、何騒いでるの?」
「まだやっておったか、貴様ら」


話を聞いていない様子の、不思議そうな顔をした舞と。
呆れ返った様子の信長。

秀吉はすぐさま信長に駆け寄り、膝をついた。


「申し訳ありません、政宗を諭しておりました」
「貴様が決めた事には口出しせぬが、とりあえず金平糖は持って行くぞ」
「御館様、甘味の摂りすぎは毒かと……」
「舞、茶をありがとうな」


政宗は舞を手伝いに……と思いきや、腰に手を回し、ちゅっと額に口付けた。

途端に真っ赤になる舞。
秀吉はそれを見て、慌てて二人に駆け寄った。


「政宗! お前、言ってるそばから!」
「まだ旅行じゃねぇだろ」
「とにかくだ!」


秀吉はびし!っと政宗を指差し、告げる。




「慰安旅行中、舞と不純な行為は禁止! 見張ってるからな、約束を破ってみろ。 酒を死ぬほど飲ませるぞ!」



下戸な政宗。
ゲンナリと舞の肩にうなだれた。

















次の日。
織田軍の武将一行は慰安旅行へと出発した。

今回一行が行くのは家康の領土、三河の近くだ。
お忍びでの慰安旅行のため、家来も連れず、信長、政宗、秀吉、家康、光秀、三成、舞の七名だけ。

それぞれ馬を走らせる中……
政宗は一番後ろで、悶々とした思いを抱えていた。


(秀吉の奴…不純異性交遊禁止って、女は舞しかいないんだから、俺への当てつけだろ)


「政宗」


(まぁ、宿の女中とかも居るけど、俺が手を出す訳ないし。 やっぱりあからさまだよな)


「政宗?」


(秀吉こそ見張ってないと、舞に手ぇ出すんじゃ)



「まーさーむーねーっ!」
「っ!」


突然耳元で名前を呼ばれ、政宗は我に返った。
見ると、舞が政宗に馬を寄せ、目を釣り上げて見ていた。


「何恐い顔してるの?」
「悪い悪い、考え事」


政宗はくすっと笑って答えた。
舞を同じ馬に乗せる事すら許されない。

馬上じゃ腕を伸ばしても、舞の頭を撫でる事すら出来ず……

政宗は歯がゆさでいっぱいだった。


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