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【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第31章 可憐気パンデミック / 明智光秀




「怒って、るんですか……?」
「怒ってなどいない」
「うそ、怒ってるじゃないですか……っ」
「気に食わないだけだ」
「え……?」


光秀は舞の身体に手を這わせる。
言葉とは裏腹、とても優しい触れ方に……

舞は驚いて、光秀を見た。
光秀はさも面白くなさそうな表情で、舞を見据えている。


「この柔らかい肌や髪……それらに他の男が触れるのは腹立たしい。 触れていいのは俺だけだ」
「光秀さん……」
「お前は無防備すぎる。 誰でも触れていい訳ではない事を覚えておけ」


その束縛するような物言い。
もしかして、光秀さんは……

舞は咄嗟に浮かんだ言葉を、そのまま伝えた。




「光秀さん、嫉妬、してるんですか……?」




『嫉妬』

その言葉に思わず、顔がかっと熱くなる。
まるで、心のど真ん中に、矢を射られたような心地。


(何を言っている、この小娘は)


光秀は顔を背け、ぶっきらぼうに言い放った。


「俺は生まれてこの方、嫉妬などした事はない」
「でも、その言い分……嫉妬してますよね?」
「してない」
「光秀さん、顔が真っ赤ですよ……?」


(なんだ、この言えば言うほどドツボにハマる感じは)


舞の顔を見れず、思わず黙っていると……
下から、ぷっと吹き出す声がした。

見ると、舞が鈴を転がすような声で、くすくす笑っている。


「何がおかしい」
「ご、ごめんなさい…ただ、光秀さんも嫉妬とかするんだなぁって思ったら、嬉しくて」
「嫉妬などしていない」
「はい、そうですね、ふふっ」


(なんだ、この敗北感)


追い詰めているのはこちらなのに、何故か負けた気がする。

巻き返しを図りたくて、光秀は少し考えると。
舞に身体を寄せ、顎をすくった。


「そんな笑っていられる状況か?」
「え?」
「お前、今縛られているのだぞ。 何をされてもおかしくないんだからな」


そう言って、はだけた着物の裾から、脚を撫で上げる。
内太ももをすーっとなぞり、脚の付け根をさわさわとまさぐった。


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