第17章 Border Love / 信長、政宗
「あああ…………っ」
信長が腰の打ち付けを再開させた。
ぐちゅりぐちゅりと、いやらしい水音と。
舞が涙ながらに喘ぐ声。
それが部屋中に響き渡る。
「信長様……っ、だめ、政宗が……っ」
「舞、いい声で啼け、政宗も喜ぶ」
「や…っ、信、長、様ぁ……っ、ああっ」
政宗はそんな二人の一部始終を見ていた。
愛する女が他の男に啼かされている姿を。
目を背き、耳を塞ぎたくなる。
でも。
「はぁん……っ、んぁあ……っ」
舞の喘ぎ声に、身体がぞくぞくしていた。
まるで、自分が啼かせているかのような錯覚に陥り。
身体が芯から疼いた。
(…………っ)
思わず、自分の男根に触れる。
ゆるく勃ち上がっているのに気がつき……
羞恥に駆られ、その場にしゃがみ込む。
(まずい、このまま聞いていたら……っ)
そう思っていても、逃げ場がない。
視覚と聴覚、両方から攻められ犯される。
快感に抗えず、政宗は荒い息を漏らした。
と、その時。
「あああ……っ、だめぇ………………っ」
舞が切なく啼き、その場に崩れ落ちた。
「果てたか」
信長は姿勢を正し、くったり横たわる舞を見つめる。
それを信長は軽々と抱き上げ、そこに敷いてある褥に寝かしつけた。
「政宗、こちらへ来い」
信長が呼ぶので、政宗は立ち上がり近づく。
褥の舞を挟んで向かい合わせに、信長と政宗は対峙した。
「愛らしいだろう、舞は」
舞の頭を撫でながら、信長は言葉を続ける。
「寂しがり屋で快楽に弱くて、抱けば良い声で啼き、俺を煽る。 それでいて、健気に奉仕する」
「……」
「政宗、舞を愛しているか」
政宗は一呼吸置き、こくりと頷いた。
「なら政宗、俺と勝負をしろ」
「勝負……?」
信長は鋭い視線で政宗を射抜く。
「政宗、貴様も舞を抱いてやれ。 その後舞に、より満足したほうを選ばせる」
「舞が満足したほうが勝ち……」
「そうだ、自信がないか」
蔑むような信長の言い方に、政宗は少し頭にきて言い返した。