• テキストサイズ

【イケメン戦国】燃ゆる華恋の乱

第15章 夢だけで咲かないで / 徳川家康




弓術の稽古をつけた、初日の夜。


『私、家康の面倒をみる』


そう意気込んで、やってきた。

それからは寝食を共にしている。
今の状況を考えると、ハッキリ言って泣きたい。



(ちょっと、カマかけてみようか……)



いつもは用を足すと言って、早々立ち去るのだが。

今日は褥から身体を起こした状態で、こっちを覗き見る舞を見ながら問いかけた。


「なんで、毎晩うなされていると思う?」
「さぁ……」
「舞の夢を見るからだよ」


そう言った瞬間、舞が青ざめたのが解った。
そして、瞳にみるみる涙が溜まっていく。


(え、え……っ?)



「やっぱり……そうなんだ」

びっくりしていると、舞は悲しそうに呟いた。
やっぱり……とは?



すると、舞は想像してない言葉を発した。



「家康、私の事がすごく嫌いなんだね……っ」



そう言って、顔を覆って泣き出した。
なんで、なんでそうなる?!



「舞っ」

家康が舞の手首を掴んで、手を退ける。
すると、舞は潤んだ目で睨んできた。




(う…っ、この顔、可愛い……って、違う違う)




家康は心の邪念を払って、なるべく優しい口調で舞に問いかけた。


「なんで、そう思うの?」
「だって……」


舞は、顔を悲しそうに曇らせて言う。


「弓術を習いに来た初日……家康、私から逃げるように御殿へもどっちゃったでしょう? 実は私、家康の後を追いかけたんだよ」


(え……っ)


そんな事は初耳だ。
もしかして、舞の名を呼びながら、自慰していたところも見られてしまったのか?


「それで、何か見た……?」

「部屋から苦しそうな声が聞こえてきたから、部屋には入れなくて……静かになったの見計らって入ったら、家康眠っちゃってたでしょう?」


そう言えば、出して早々に怠くなって眠ってしまった気が……


「家康、寝ながら泣いてて、私の名前を呼んで泣いてるから……よっぽど嫌な夢を見てるんだなって」

「それは……っ」

「だから私、確信を得たくて家康の御殿へ来たのに、家康は毎日のように私を呼んでうなされるから……よっぽど嫌われてるんだと思って」



/ 523ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp