第15章 夢だけで咲かないで / 徳川家康
「はぁ…っ、あ……っ、舞、ごめん……っ」
息を切らせ、思わずそんな言葉が口から漏れた。
脱力して横になると、ふつふつと罪悪感が生まれる。
(どれだけ、舞の事好きなんだ……)
夢にちょっと出てきただけで、こんなに反応してしまうなんて。
情けないと思いながら、家康は目を閉じた。
今度こそ、舞の夢は見ませんように。
それだけを願いながら。
『あ……っ、家康……っ、はぁん』
(舞、もっと俺を感じて、喘いで)
『家康、もっと、めちゃくちゃにして……っ』
(言われなくても、めちゃくちゃに犯すよ)
身体と身体をぴったり重ねて。
お互い感じ合う音だけが、いやらしく響いて。
もっと、欲しい……っ。
(舞…………っ)
「…………っ」
家康は、引き寄せられるように飛び起きた。
顔にも身体にも、汗をぐっしょりかいている。
そして。
キリキリと痛い程にイキリ勃つ、自分のモノ。
(またか……)
家康は額に手を当て、大きくため息をついた。
ここのところ、毎晩だ。
夜ごと、夢の中に舞は現れ。
自分の腕の中で、乱れ、よがって切なく啼いて。
現実では言わないような言葉を放つ。
そして、絶対に達する瞬間に目を覚ますのだ。
その、あまりに現実味のある生々しい夢に、実際に抱いているんじゃないかと、錯覚する程に。
(これ、ちゃんと最後までいったら、見なくなるのかな)
そんな事したら、現実に出してしまう気がする。
頭の隅で、そう思う。
ただ、夢を見るだけなら、まだいい。
また自慰をして、ヌケばいいだけの話だ。
もっとまずい現実がここにある。
それは…………
「家康、大丈夫? 今日も、うなされてたよ…?」
最近、自分の身体を心配して。
舞が、何故か泊まりがけで面倒を見てくれていると言う事だった。