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騎士のkissは雪より優しく【うたの☆プリンスさまっ♪ 】

第2章 恋桜



「大丈夫…?」

心配になって尋ねると、

「あ、あぁ。大丈夫だ。」

真斗は引きつった笑みで言った。

「じゃあ、行こっか。 あ、でも無理はしないでね!」


ジェットコースターはやはり人気が高く、混んでいた。

1時間弱並んで、やっとわたし達の番になった。

「おい、奏。
これが少しゆるい気がするのだが…っわぁっ!?」

真斗がジェットコースターのベルトの心配をしていると急に動き出した。

「えっ!?ちょっと待って…?」

わたしもジェットコースター所ではなく真斗が気になってしまう。

「真斗、わたしの手に捕まって!」

「…っ!」

真斗は勢いよくわたしの手を握った。


ジェットコースターから降りると、真斗は青白い顔をしていた。

「真斗、大丈夫…?」

「あぁ。少し驚いてしまったが何とか大丈夫だ…。」

ちょっと気になるけれど、真斗の可愛い1面が見られて少しだけ嬉しくもあった。

「少し休も…っ!?」

話していると突然、足元に何かがぶつかった。

下を見ると小さな女の子が泣いていた。

「ごめんね!大丈夫!?」

さっとしゃがんでその子の目線になり、ハンカチで涙を拭う。

「おねーさん…。おかーさんいない…。」

女の子は俯いてしまう。

「じゃあ、一緒に探そう!」

女の子の頭を撫でると

「おねーさんありがとー!」

嬉しそうに笑ってくれた。

「うん!…じゃあ行こっか。」

わたしと真斗の間で手を繋いで女の子のお母さんを探した。

こうしていると、まるで家族みたいでちょっとだけ将来を想像してしまう。


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