騎士のkissは雪より優しく【うたの☆プリンスさまっ♪ 】
第1章 静炎ブレイブハート
「着いたぞ。」
真斗が立ち止まったのは小さな公園。
人はおらず、明かりも少ないので星を見るにはちょうど良いだろう。
「ここなら良く見えそうだね!」
「あぁ。そこのベンチに座ろう。」
こうして2人で並んで腰掛けると自然と心が落ち着く。
「こんな風に2人で星を眺めるというのも良いな…。」
真斗は空を眺めながら言った。
わたしも空を見上げてみる。
夜空には星の一つ一つがその存在を主張するように輝いていた。
「綺麗だね!…あっ!」
今、一瞬だけ光った気がする…。
「流れ星だな。」
「お願い出来なかった…。
よし!もう1回!」
見失わないように、今度はじっと目を凝らして空を見る。
「あっ!来た!」
ー真斗とずっと一緒に居られますように…。
「…ふっ。お前は本当に愛らしいな。」
目を開けると真斗さんが口を抑えて笑っていた。
「も、もしかしてお願い聞こえてた…?」
「いや、お前が星を見ている姿が本当に可愛らしいと思っていたのだが、それと同じくらい可愛らしいお願いをしたのか?」
少し悪戯っぽく笑う真斗にドキドキして、つい
「可愛くはないけど…真斗とずっと一緒に居られますようにって…。」
とお願いした内容を言ってしまった。
「ま、真斗はなにかお願いしたの…?」
それについて触れられるのもなんだか恥ずかしくて、話を逸らして誤魔化した。